良薬は口に苦し

2013年4月10日

大腸癌治療の三本柱は手術・化学療法(抗癌剤など)・放射線治療です。
手術療法では大部分の患者さまに腹腔鏡手術が行われるようになり、術後の痛みは随分と少なくなり、体力の回復も早くなりました。
化学療法の進歩は特に目覚ましく、効果は一段と高まってきています。
放射線療法も直腸癌の術前などに行うことで治療成績が向上することが分かってきました。
しかし一方で、化学療法や放射線治療によって副作用が出てしまうこともあります。
多くの副作用は比較的軽いもので、副作用を軽減するためのいろいろな支持療法も行われ、治療を継続できる場合がほとんどです。
また、一部の化学療法や放射線治療では副作用の出た場合のほうが治療効果も高いことが分かってきました。「良薬は口に苦し」ということわざがありますが、最新の大腸癌治療にもこれがあてはまるというのは何とも不思議な感じがします。しかしながら、副作用が出ないほうが優れた治療であることは間違いなく、我々も治療効果を高めつつ副作用も減らしていけるように最大限努力しています。

石原
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Posted by 帝京大腸.com|帝京大学医学部附属病院下部消化管外科 東京都板橋区 at 19:28 / ニュース & トピックス コメント&トラックバック(0)

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