症候関連

質問
1. 下痢と便秘を繰り返します。大丈夫でしょうか?

2. 便に血が混じっていました。どうすればよいでしょうか?

3.健康診断で便潜血陽性と言われました。どうすればよいでしょうか?




質問1:下痢と便秘を繰り返します。大丈夫でしょうか?

過敏性大腸症候群(Irritable Bowel Syndrome:IBS)の可能性があります。
大腸の運動および分泌機能の異常で起こる病気です。一般人口の10020%とされ、女性に多く見られます。内視鏡検査などを行なっても異常は見られませんが、下痢や便秘、ガス過多による下腹部の張りなどの症状が起こります。この症状は消化管運動異常、消化管知覚過敏、精神的なストレスや生活の乱れが原因とされます。またセロトニンという神経伝達物質が関係していると指摘されており、ストレスにより腸内のセロトニンが分泌されると腸の蠕動運動に異常が生じIBSの症状が起きると現れるとされています。下痢型、便秘型、交代型に分けられます。治療は整腸剤やセロトニン受容体拮抗薬内服や緩下剤などによるものがあります。他は生活、食事の改善やストレスを溜めないようにすることを推奨します。
いずれにしても、大腸癌や炎症性腸疾患でも類似の症状を呈することがありますので、大腸内視鏡検査をお受けになることをお薦めします。

先頭へページの上部へ

質問2:便に血が混じっていました。どうすればよいでしょうか?

下血、血便の原因には痔やポリープなどの良性疾患だけでなく、大腸癌のような悪性疾患もあり得ます。専門医を受診し、肛門の診察や必要に応じ大腸内視鏡検査などの各種検査を受けられることをお薦めします。

先頭へページの上部へ

質問3:健康診断で便潜血陽性と言われました。どうすればよいでしょうか?

便潜血陽性の原因としては消化管(食道、胃、十二指腸、小腸、大腸)からの出血または痔の可能性があります。便潜血陽性の場合に大腸内視鏡や注腸造影検査を行なって、大腸癌が見つかる頻度は約3%と言われています。一方で、大腸癌があっても便潜血陽性にならない(偽陽性)は、約30%と言われています。陽性の場合は内視鏡検査を受けられることをお薦めします。


先頭へページの上部へ