大腸の手術を行う前に

2013年5月6日

大腸の手術を行う前に、前処置というものを行っていることはご存知でしょうか?

今回は前処置について解説します。

①除毛
以前はカミソリを用いて剃毛が行われていましたが、カミソリを使用すると、皮膚に細かい傷ができて、術後の創感染の危険性が増えるため、最近は、体毛が手術の邪魔になる場合のみ、脱毛剤もしくは手術用クリッパーでの除毛を行います。

②腸管内清掃
結腸内の細菌数は消化管の中で特に多いため、この処置は手術を行ううえでとても重要です。

腸管内清掃法には、経口腸管洗浄薬、緩下剤、浣腸、低残渣食などによる機械的なものと、予防的に抗生剤投与を行う科学的なものがあります。

後者は、耐性菌の出現などの可能性を考慮して、最近は行われなくなってきました。

このように、手術の前処置だけを考えても、昔と今とでは大分変わってきていて、医療は日々進歩していることを実感します。

臨床助手

 


Posted by 帝京大腸.com|帝京大学医学部附属病院下部消化管外科 東京都板橋区 at 14:34 / ニュース & トピックス コメント&トラックバック(0)

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